• ホーム
  • Human
  • キャリアウーマンの母を見て育った幼少期。クリス-ウェブ 佳子さんが語る母親との関係【前編】

キャリアウーマンの母を見て育った幼少期。クリス-ウェブ 佳子さんが語る母親との関係【前編】

今回のUbu+スペシャルインタビューは、VERYのモデルとして、2児の母として、今を駆け抜けているモデルのクリス-ウェブ 佳子(クリス-ウェブよしこ)さん。結婚・出産・そして離婚を経験したクリス-ウェブ 佳子さんだからこそ感じる、人生観についてお話を伺ってきました。前向きで明るい気持ちになれるステキなお話を前編・後編に渡りお届けします。前編の今回は幼少期の頃のお話をメインにご紹介します。

後編はこちら→大切なのは“どう終わらせるか”クリス-ウェブ 佳子さんが結婚生活から学んだこと【後編】

幼心に感じた“女性が働く”ということ

私の保育園デビューは生後2ヶ月のころ。

私の母はいわゆる“バリキャリ”で、朝から晩までとにかく忙しい人。
だから私の保育園デビューもとても早く、今でも実家に帰ると当時の保育園の園長先生に覚えられているほど、私の地域では珍しい存在でした。

母はとにかく仕事人間で、帰りが遅くなることも多かったので、女性が働くということを幼い頃から目の当たりにしていました。とはいえネガティブに感じることもなく、早く大人になって働きたいと子どもながらに思ってましたね。

大きくなったら結婚したいとかお母さんになりたい!って思う女の子が多かった当時、異色の存在だったかもしれません(笑)

————働く女性を子どもの頃から間近で見てきたクリス-ウェブ 佳子さん。母親というイメージよりも働く一人の女性と思うことが多く、ひとりでできることが増えていったそう。

母が働いているのが当たり前だったので、小学校2年生くらいから自炊ができるようになりました。あとは家のインテリアなども母は全然やらなかったので私が代わりに模様替えをしていましたね。3つ下の妹のお迎えも行ったりと、家のことは私も含めて分担していました。

母がもしここまで仕事をしていなくて、家のことをなんでもやっていたら今の私はいないかもなと思います。

心配させないための“嘘”のおかげで父が学童保育を設立

小学校1年生の頃、隣町の学童保育に通っていました。
でも当時の私は年上のお姉さん、お兄さんを自分より大人に感じて恐怖心を抱いてしまい、学童保育に行きたくなくなってしまったんです。
でも父と母は夏休みでも毎日仕事。学童保育には行きたくないけど、両親にも心配をかけたくないという思いからある日、学童保育に行ったふりをしたんです。
父と母は毎日同じ時間に2人で出勤していたのですが、そんな2人の姿を家の近くのトンネルから隠れて見て、見えなくなってから自宅に帰り1日一人で過ごしていました。そんなことを毎日繰り返していたのです。

———— 行きたくないと駄々をこねるのではなく、黙って行ったふりをして家に戻るなんて、健気な少女ですね。

ただ両親を困らせたくないって思って、「学童保育に行きたくない」と言えなかったんですよね。でも行ったふりしていたこともついには両親にバレてしまって(笑)怒られるかなと思ったのですがそんなこともなく、むしろこのことがきっかけで、住んでいる街に父がNPO法人の学童保育を作ったんです!

仕事がしたい母の気持ちと、学童保育に行きたくない私を救うために考えてくれた父の優しさには本当に感謝しています。

母に甘えることができなかった思春期。「家族と仕事どっちが大切か」が聞けなかった。

———— クリス-ウェブ 佳子さんにとって働く女性=母親のイメージが強いと思うのですが、思春期が訪れるにつれて何かご自身の心境の変化などはありましたか?

毎日忙しく働いている母を小さい頃から見ているので「母は家族よりも仕事を大切にする人」と思い込んでいて、もっと自分を見て欲しいという子どもらしい気持ちをぶつけることもなく勝手に自己解決をしていました。

そこからですね、自分自身の気持ちを拗らせてしまったのは。
母に甘えることができなかった私は、思春期を迎えた頃から“母の作った料理を食べたくない”ということをきっかけに、私は過食や拒食を繰り返して摂食障害になってしまいました。
心理的に辛いこの状況は22歳までの約7年間続きました。

18歳のときかな。
私を心配した父に連れられて精神科に行きました。そこで主治医からストレートに「母親への愛情の裏返し。かまってほしいという気持ちから注目を浴びようと自分を痛めつけている」と言われたんです。
まだ18歳の私にはそんな言葉を受け入れられず、とてつもない怒りを覚えただけで2回目の受診をすることはありませんでした。

精神的にも肉体的にもリセットできた4年半のNY生活

———— 摂食障害を乗り越えたきっかけはなんだったのでしょうか?

大学1年生の時に初めて行ったニューヨークに魅了されてしまって、ここでなら生きていけるかもと思って、大学2年生から休学をして4年半ニューヨークで生活をしたことだと思います。

大学生になった頃は体重も30キロ台で倒れることも多かったのですが、そんな中でも一瞬で大好きになった魅力的なニューヨークなら、なぜか生活できるという自信があったため、父を説得し留学することを決めました。

ちょうどその頃母との関係も悪化してしまっていたので、父も強く反対することができなかったと思うんですよね。

ニューヨークに渡ってからは大学1年生の時に貯めた貯金を切り崩しながら、とてつもない極貧生活をしていました。
バイトも自炊もして大変でしたけど、その大変なことが自分で生きていくということに繋がって、私にはよかったのかもしれません。
また、家族と離れて暮らすことでありがたみを感じるようになり、母親から愛されていないかもしれないという思い込みも少しずつ浄化されていったように思います。

でも、ニューヨークで生活した4年半のおかげで、母もリセットできたのか私たちの関係も修復することができました。体調もすっかり戻ってニューヨークで生活できたことは私にとってとても大きな人生の転機だと思っています。

文章だけで見ると辛く苦しいと感じてしまう思春期時代のお話ですが、インタビュー中は終始にこやかに明るく語ってくれたクリス-ウェブ 佳子さん。
昔のできごとを笑顔で振り替えられているのは、ご自身とたくさん向き合って解決してきたからこそ。

きっと読者の皆さんの中にもご両親との関係に悩んでいる方もいるのではないでしょうか。ぜひ今回のクリス-ウェブ 佳子さんのように自分と向き合い、抱えている問題にまっすぐぶつかってみてはいかがでしょうか。

次回の後編は6月29日(月)公開です。
ご自身が母親になられた心境や仕事に対する思いなどをメインにお届けします。どうぞお楽しみに。

Profile
クリス-ウェブ 佳子(クリス-ウェブ よしこ)
1979年10月生まれ 大阪府出身
バイヤー、PRなど幅広い職業を経験したのち、2011年より「VERY」専属モデルに。
モデルとしてだけではなく数々のトークショーなどにも出演。プライベートでは2児の母。

NEW ARTICLE